「きれいな景色を見ながら育つから、美味しくなるんじゃないかしら…」と
駿河湾越しに望む富士山を前に、みかん畑を案内してくれたのは
ときめき女性 遠藤 一恵さん。
訪れたのは、遠藤さんご夫婦がみかんを作っている
伊豆半島の西北端に位置する、沼津市西浦の果樹園です。
遠藤 一恵さんは 平成3年当時
複式簿記の勉強を始め
西浦地区での簿記や税金の
勉強会を主催し
活動したことにより
平成8年に ひとづくり分野で
ときめき女性に認定されました。
ご家族は遠藤さんご夫婦と、長男夫婦とお孫さん、次男の6人家族
沼津市のご出身です。
■ 西浦のみかん作り
海岸線に沿う傾斜地に広がるみかん畑
この沼津市西浦地区は、古くからみかんの生産地として知られ
現在JAに登録されているみかん農家だけでもおよそ400軒。
ご先祖様がみかん作りに適したこの地を与えてくれたことに感謝している、と
遠藤さんが言うほどの恵まれた地。
朝日を浴びた西浦のみかんは、今がちょうど収穫時期を迎えていました。
果樹園での主な生産みかんは
「日南」「ゆら」「青島」、西浦生まれの産地限定みかん「寿太郎」
そしてこの地で生まれた「はじめ」
ご主人の遠藤 静雄さんが品種登録したみかんです。
この名前は一恵さんと息子の淳一さんの「一」と、はじめの一歩に由来し
4代に渡りご家族でみかんを作り続けた証です。
■ 西浦マーケティンググループ 「みかんの花」の活動
寿太郎みかんで西浦みかんの名を日本中に広めたい
一恵さんは、平成10年にみかん農家の女性5人で
西浦マーケティンググループに参加しました。
マーケティングの勉強から始め
静岡県を代表するみかんとして、「三ヶ日みかん」のように
「西浦みかん」の名を全国に広めたい、
それにはこの地で生まれた『寿太郎』しかない、と考えました。
糖度の高さ、酸味と甘みのバランス、濃厚な風味が自慢の逸品
『寿太郎』は地域限定、期間限定のみかんです。
一年中この名を世の中に出せるようにと
市場に出回らない小玉みかんを使い、商品開発に取り組みました。
加熱すると苦くなる柑橘系を、安定した糖度のジャムにするために
加工を学び、プロの指導を受けて
平成12年に「寿太郎みかんジャム」が完成しました。
「寿太郎みかんジャム」はヘタだけを取り、丸ごとの寿太郎みかんを使った
美味しさがぎゅっと詰まった無添加ジャムです。
ヨーグルトやパン、パイやフルーツケーキに、食べ方のバリエーションもいろいろ。
みかん農家のお母さんの、真心がこもった美味しいジャムは好評を得て
続いて平成16年には「みかんのポン酢」を商品化。
さっぱりとしたみかん風味のポン酢は、ドレッシングやギョーザのタレとして
お使いいただくのが一恵さんのお薦めです。
現在、みかん農家のお母さん8人が、「みかんの花」のメンバーとして
愛情を込めて、このジャムとポン酢を作っています。
■ 今後の目標
次の世代に繋いでいきたい、西浦みかんと地域の活動
食べて下さった方に「西浦のみかんは美味しいね」と言ってもらえるのが
いちばんの作りがい。 そんな一恵さんの今後の目標は
この西浦地区のみかん農家の女性の活動を繋ぐこと。
私たちのグループを継がなくても、自分たちでグループを立ち上げてもいい。
この西浦から情報を発信したり
外からの情報をもらったりできるようなグループが
いくつか出来たらいい、と一恵さん。
自分たちが楽しみながら、この西浦の知名度やみかんの商品価値を
高める活動を、次の世代に引き継いでいくことが今後の課題です。
■ ときめき女性へのときめき
「ときめき女性の会に出るのはすごく楽しみなんです」という遠藤 一恵さん。
「自分も頑張っているつもりでいても、会に参加すると
みんな、こんなに頑張っているんだ、自分も頑張らなくては、という気持ちになります。」
その言葉はまさに今、取材を通して多くのときめき女性にお会いしている
ワタシたち調査隊の気持ちです。
そして「女性はみな、縁があってこの西浦に来たのだから
ここはいいところなんだよ、って心からそう思ってもらいたい。」と言う
西浦地区とみかんを大事に思う言葉にときめきました。
これからがみかんの時期
西浦みかんを見るたびに、富士山を前に日差しをたっぷり浴びたみかん畑と
一恵さんの素敵な言葉を思い出しそうです。
ーーーInformation ーーー
「みかんの花」寿太郎みかんジャムのお求めは
http://www.nu-mshinsenkan.com/cgi/ja/topics.cgi
沼津JAなんすん本店 緑茶館ぬまづ
沼津市下香貫字上障子415-1
(055)932-7879
KAWASEMI BAKERY (カワセミ ベーカリー)
http://www.c-nexco.co.jp/sapa/search/neopasa/shimizu/info/
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